水に浮かぶ巨石~高砂市「石の宝殿」!~その1

兵庫県、高砂市に驚異的な巨石構造物がある。

日本三奇の一つに数えられる「石の宝殿」あるいは「鎮の岩室(いわや)」と言われれる巨石だ。

生石(おうしこ)神社のご神体として祭られている磐座である。

7月に意識研究家で古代ルネッサンスを提唱するエハン・デラビィさんのツアーに参加。外国人に日本の歴史を教えていただくという摩訶不思議で贅沢な旅だった。

エハンさんは流暢な関西弁と日本の歴史文化、世界の古代文明についてその冒険の数々と様々な分野に博識のあるとてつもない巨人である。

古代巨石文化(巨石文明)探検家のブログ

高さ7mはある立方体でサイコロのような形をし背面部分に三角形のような突起の形状を造っている。

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(昔のブラウン管TVを思い出してもらうとイメージがしやすい)

だれが、どう見ても人工物だ。

巨大な岩盤を切り出し、この巨大な構造物を造っている。重さは推定で500~700トンは超えるらしい。

エハンさんは奈良の「益田の岩船」との類似性に言及したが僕には、まだコメントできるだけの情報がない。

伝説によると大国主命と少彦名命が天津神の命を受け、国土経営のために一夜にしてこの石の宮殿を造ろうとしたとき、工事半ばに反乱軍に会い鎮圧にあたったため、時間を費やしてしまい、夜明けに間に合わず屋根(三角形の突起部分)が、後面に倒れたままになっているらしい。

時にニ神、曰く

たとえこの社が、未完成なりとも二神の霊は、この石に籠り永劫に国土を鎮めん」と言明された。

以来、この宮殿を石の宝殿、鎮の岩室と呼ばれている。

今、なお大国主命、少彦名命がお守りなっさている磐座なのである。

この巨石構造物は三方を岩壁に囲まれており、底部をやや小さく切り込んで、見た目が池中に浮くような形状で構築されている。

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(岩盤を切り抜いてこの造形物を切り出した。)

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(この構造物の前に拝殿を造ってしまった。本来は前方を開けた状態だったと思う)

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(浮いているように見える!)

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まさに古代人の創造力、芸術性の高さを思わずにはいられない。

万葉集にもこの石は歌われている。

大なむち 少彦名のいましけむ しづのいわやは幾世へむらむ!

※「大なむち」とは大国主命の別名。