太平洋のヴェニス、ナンマトル遺跡について調べてみた。

SNSで流れてきたナンマトル遺跡がとても魅力的だったので少し調べてみました。

ナンマトル(ナン・マドール)遺跡とは?

ナンマトル(ナン・マドール)遺跡は、ミクロネシア連邦のポンペイ州に残る人工島群の総称です。この考古遺跡は、玄武岩とサンゴの巨礫岩の壁で作られた多くの人工島から成り立っています。

2016年には、ユネスコの世界遺産リストに登録されたが、マングローブの生茂ることなどによる遺跡保存への脅威から、危機遺産リストにも登録されているようです。

ナンマトル遺跡の特徴は?

13世紀から15世紀にかけて建てられた石造りの宮殿、寺院、墓所、居住地域が残っています。
シャウテレウル朝の宗教的な儀式の中心地とされています。

人工島が築かれ始めたのは西暦500年頃からであり、ポンペイ島全域を支配する王朝(シャウテレウル王朝)が成立した1000年頃から建設が本格化しました。

人工島は玄武岩の枠の内側をサンゴや砂で埋めて造られており、100以上の人工島が互いに水路で隔てられていて、その景観は「太平洋のヴェニス」や「南海(南洋)のヴェニス」、「ミクロネシアのアンコールワット」とも呼ばれています。

建築方法の謎?

ナンマトルの遺跡群を構成する石材は、サイズによって異なりますが5トンから25トンほどとも言われ、最も重いものでは推計90トンにもなるそうです。

その石切り場は、遺跡から2 kmに位置するマトレニーム湾や、十数km以上離れたチェムェン島の反対側などの場所が挙がっています。

しかし、それらの場所から巨石をどうやって運んだのかについては、カヌーに吊り下げて運んだという説などがあるものの、詳しい方法は確定していません。

運んだ巨石を人工島で積み上げた手法も不明で、少なくとも、彼らは簡単な金属器も持たず、水準器、滑車、車輪のいずれも利用していなかったようなのです。

ムー帝国の遺跡?

なお、超古代文明論ではムー帝国の首都の遺跡ではないかとされることもありますが、考古学的な検証からは否定されているようです。

kshinoの感想

ナンマトル遺跡は、日本ではまだあまり知られていないと思います。

ただ、南洋諸島にも古代、このような優れた巨石構造物を作る文明があったということは脅威的ですね。

特に玄武岩の巨大な石柱を交互に正倉院の校倉造りのように組み合わせて、建築しているのが特徴的です。

また、Wikipediaによるとラピタ人が建設したようです。「天空の城ラピュタ」はもしかして、発想の一つにこの遺跡があったのかもとふと思いました。