生名島の巨石~その2

 

生名島の立石山の中腹にあまり一般には紹介されていない磐座があります。

頂上の磐座は学術的に調査が進み弥生時代の高地性集落、祭祀跡であり文化財に指定されており結構有名です。

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(立石山の頂上の磐座に立つ調査委員会メンバー)

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(弥生時代の土器等が出土)

しかし、中腹の磐座の方が規模や恐らくそお機能から、個人的にはこちらの方が重要なのではないかと興味を持ちます。

立石山を麓から登り中腹に分かれ道で左行けば頂上の磐座へ、右へ行けば私が興味を持った磐座があります。

その磐座は、巨石群でよくあるパターンのドルメン風(組石)風になっており一種の岩屋を構成しています。

岩屋は後世に観音信仰の霊場とされ祀られています。

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(1段目の岩屋、開口部は真東を向いている)

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(2段目の岩屋は人工的な構造物に見える)

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(2段目の岩屋は人工的な構造物に見える)

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(2段目の岩屋前方から瀬戸内海の絶景。尾道の不動岩から尾道水道を見た風景と似ている。)

そして特徴的なのは、岩屋が2段構成になっているところが凄い特徴があります。

一段目の岩屋の天井石を2段目の岩屋の土台にして上の岩屋が構成されているという2階建ての岩屋なのです。

また、面白いのはGPSで各岩屋の座標を図りました。

頂上の磐座  北緯 34度16分51.5秒 東経 133度10分23.5秒
中腹の岩屋  北緯 34度16分51.6秒 東経 133度10分27.3秒
麓のメンヒル 北緯 34度16分49.2秒 東経 133度10分33.4秒

で頂上の磐座と中腹の岩屋は北緯が全く一緒であり、正確に東西線に並んでいます。

そして、岩屋の開口部は真東を向いているようでした。

春分秋分の朝日は岩屋の奥に差し込み観音像を照らすことでしょう。

 

 

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